引っ越した年や、年内・年明けに引っ越す予定がある年は、ふるさと納税で「どの自治体の住民税が減るのか」「ワンストップ特例の書類の住所はどうするか」が分かりにくくなります。結論から言うと、住民税の控除は寄附した翌年の1月1日時点の住所で決まります。ワンストップ特例の申請後に住所が変わったら、翌年1月10日までに変更届出書を出すのが基本です。この記事は、引っ越しを控えた人・引っ越したばかりの人が、申込みの前後に何を確かめればよいかを整理します。制度の細部は総務省の案内で確認してください。

控除されるのは「翌年1月1日の住所」の自治体

ふるさと納税の寄附金税額控除は、寄附した年の所得をもとに、翌年度の住民税から差し引かれます。住民税は1月1日時点で住民票がある自治体に納める仕組みです。そのため、2026年中に寄附した分は、2027年1月1日時点の住所の自治体で、2027年度分の住民税から控除されます。

ここで見るのは、寄附した日の住所ではありません。たとえば2026年の春に寄附して秋に引っ越した場合でも、2027年1月1日の住所が新居なら、控除は新居の自治体の住民税に反映されます。逆に、引っ越しが1月2日以降なら旧住所の自治体が基準です。転入届・転居届は住み始めた日から14日以内(転出届は引っ越し前)に出すものなので、年末年始をまたぐ人は日程を確認しておきましょう。

「その年の1月1日の住所」と説明されることもありますが、控除が行われるのは寄附の翌年度分の住民税だと押さえると整理しやすくなります。上限額の考え方はふるさと納税の控除上限額|計算の考え方と確認方法で整理しています。

ワンストップ特例の申請後に住所が変わったとき

ワンストップ特例を申請したあとに住所が変わった場合は、「寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書」を、寄附先の自治体に翌年1月10日までに提出するのが総務省の案内です。2026年分なら2027年1月10日が目安になります。

  • 届出書は寄附した自治体ごとに出す。5団体に寄附したなら、5団体それぞれが対象になる
  • 申請書を出したあとで、引っ越しにより申請書の住所と1月1日の住所が変わる場合が対象
  • 新しい住所が分かる書類の添付が必要かどうかは、自治体の案内で確認する

様式は総務省のサイトや寄附先の自治体のページに載っていることが多いです。期限に間に合わないときの扱いはワンストップ特例の期限2027年1月10日に遅れたときも参考になります。申請手順そのものは2026年分ワンストップ特例の申請手順にまとめています。

引っ越しが決まっているのに年内に申請書を出す場合は、申請書に書く住所を現住所にするのか、翌年1月1日の住所にするのかを、寄附先の自治体に聞くと確実です。

確定申告にする場合の住所と受領証明書

確定申告で寄附金控除を受ける場合は、各自治体が発行する寄附金受領証明書の内容をもとに申告します。受領証明書には寄附した時点の住所が記載されていることが多く、引っ越し前に寄附した分が旧住所のままでも、不自然ではありません。申告書の住所と受領証明書の住所が違うときの扱いが気になる場合は、税務署や国税庁の案内で確認しておくと安心です。

ワンストップ特例の変更届出書が1月10日に間に合わないときや、寄附先が6団体以上になったときは、確定申告で控除を受ける方法があります。その場合も、住民税の控除先は1月1日の住所の自治体になります。判断の流れはふるさと納税で確定申告が必要な人|ケース別の流れで確認できます。

返礼品の配送先と引っ越し時期

返礼品は、寄附者の情報と配送先を別に指定できることが多いものの、引っ越しの時期と重なると届かない、受け取れないといったことが起こりえます。

  • 引っ越し直前の寄附は、発送時期(すぐ届く品か、数か月後か)を見て、旧居・新居・実家など受け取れる場所を決める
  • 配送先を後から変更できるかは、自治体やポータルによって異なる。変更の締切や連絡先を、申込み時に控えておく
  • 生鮮品や冷凍品は、冷蔵庫・冷凍庫を使えない引っ越し直後の時期を避ける
  • 定期便は、配送先の変更手続きが必要かどうかを確認する

配送先を変えても、控除に関わる寄附者の情報とは別の扱いです。単身赴任でも同じ考え方が使えるため、単身赴任中の人がふるさと納税を使うときの注意点もあわせて見ておくと整理しやすくなります。なお、2026年10月以降は返礼品の基準の見直しで、取り扱いの終了や内容量の変更がありうるため、申込み時の表示を確認しておきましょう。

【チェックリスト】引っ越しの年に確認したい項目

申込み前後のチェックリスト

  • 寄附した翌年の1月1日に、どの住所に住民票があるか確認した
  • 年末年始をまたぐ引っ越しは、住民票を移す日を決めた
  • ワンストップ特例を使うなら、申請書の住所の書き方を寄附先に確認した
  • 申請後に住所が変わるなら、翌年1月10日までに変更届出書を出す予定を立てた
  • 寄附先の自治体を一覧にして、届出書の出し漏れがないようにした
  • 返礼品の配送先と、受け取れる日を確認した
  • 確定申告に切り替える場合に備えて、受領証明書を保管した

よくある質問(FAQ)

Q. 12月に引っ越す場合、控除はどちらの自治体になりますか?

A. 寄附の翌年である2027年1月1日時点の住民票の住所が基準です。新居に住み始めた日が年内なら新住所、1月2日以降なら旧住所の自治体が基準です。

Q. 変更届出書は、引っ越した人全員が出す必要がありますか?

A. ワンストップ特例を申請したあとで、申請書の住所と1月1日の住所が変わる人が対象です。確定申告で寄附金控除を受ける人は、この届出書の対象ではありません。

Q. 変更届出書を期限までに出せなかったら、どうなりますか?

A. 扱いは自治体や総務省の案内で確認してください。確定申告で寄附金控除を受ける方法もあります。まず寄附先の自治体に問い合わせるのが近道です。

Q. 引っ越し先が決まっていないとき、返礼品はどこへ送ればよいですか?

A. 受け取れる場所(実家や勤務先の近くなど)を配送先にする方法があります。配送日を指定できる品か、変更の締切はいつかを、申込み時に確認しておくと安心です。

まとめ

引っ越しの年は、「翌年1月1日の住所」「ワンストップ特例の変更届出書(翌年1月10日まで)」「返礼品の配送先」の3点を確かめれば、手続きが複雑になりすぎることはありません。住民票の異動日と寄附先の一覧を手元に置き、書類の出し漏れを防ぎましょう。年内の寄附の期限は年末の駆け込みふるさと納税2026|12/31の期限と手順で確認できます。控除や手続きの条件は変わることがあるため、最終的な判断は総務省・国税庁、寄附先の自治体、利用するポータルの公式情報で確かめてください。